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人気お笑い芸人の有吉弘行が『マツコ&有吉の怒り新党』(テレビ朝日系)の中でカミングアウトした。といっても、その内容は過去に犯した犯罪やハレンチな失態というたぐいではない。もしかしたら自分の中にはまだ知らぬ自分がいるのではないかというもの。つまり、遠回しながら、自分の中にオネエの要素があることを告白したのだ。

 17日深夜に放送された同番組の中で、有吉は、深夜に自転車に乗っているとき、お巡りさんに止められたという話をした。彼はその中で、自転車のチェックが済んだお巡りさんから「もう行っていいぞ」とお尻をたたかれた瞬間、急に泣きだしてしまったという。普通に考えれば男のお巡りさんから男の有吉の尻を軽くたたくなど、よくあるスキンシップ以外の何物でもないが、当の有吉はお尻をたたかれたことがショックで急に涙があふれてきたというのだ。
 
「なんでいきなりこんなセクハラされなきゃならないんだ」と有吉は涙の理由を説明。共演者のマツコは「アタシならお巡りさんのチンチン触っちゃうけど」とギャグにしながら、有吉の発言に深くうなずいていた。

「そういえば......」と何かを思い出したような有吉は、猿岩石以降芸人として売れていなかった時代を振り返り、「女にモテるどころか、食うにも困るほど仕事もないんだから、いっそのことチ○ポ切ってニューハーフになってやろうとしたことがある」と発言した。そんな有吉のカミングアウトに、マツコは「アタシですら落とそうとしたことはないのに......」と絶句。「有吉さんにはそういう素質があるのかもしれないわね」と有吉のオネエ宣言を容認するそぶりを見せた。

 本人いわく「自分の中にあるモヤモヤしたもの」という発言を象徴するように、「36歳から目覚めるってことはあるんですか?」と真剣なまなざしで質問する有吉に対し、マツコは「よくある話よ」と即答し、「セックスがレズビアン的なものになったりすることがあるんじゃない?」と有吉の性癖を確かめる。そんなマツコの質問に有吉は無言でほほ笑みながら「(女性に攻められると)顔を隠しちゃったりする」と発言。そんな有吉を、マツコは「女性性が濃いのね」と、彼の胸をもんで「ちょっと膨らんできてるんじゃないの?」と意味深なツッコミを見せた。

 もちろんマエケン(前田健)のような完全なカミングアウトというわけではない今回の有吉の発言。本人も「女性が好きだ」と公言し、「たとえこの放送の後に変なウワサが流れたとしても、それをダシに女性が近寄ってきてくれればうれしい」と語っている。きっと今の段階での彼は、女好きの男という一般的な男性なのだろう。ただ、番組中にマツコが指摘したように、有吉の顔は丸顔で女性的な部分が多いというのはうなずける。そして有吉は、それを強く否定しない。

 そんな有吉が出演する番組には、『有吉AKB共和国』(TBS系)や『アイドルの穴2011』(日本テレビ系)のように、アイドルたちを束ねる有吉という構図のものが多い。数多くいる芸人の中で、そこに有吉が抜てきされた理由は、彼が決してアイドルに手を出さないからだと考えていたが、もしかしたら、別の意味だったのかもしれないと勘繰ってしまうのは早計だろうか。

 偶然にも『怒り新党』と同じ日に放送された『バカなフリして聞いてみた』(日本テレビ系)では、「2丁目に聞く 紅組でも白組でもない芸能人」という企画を放送していた。番組に出演していた有吉に対し、2丁目の住人は「あのアダ名のセンスはオカマにしかできない」と発言。そのVTRを見た有吉は、ただ笑うしかなかったようだ。同じ穴のムジナというには短絡すぎるだろうが、2丁目の住人が有吉に自分たちと同じようなにおいを感じているのは否定できないと言えるだろう。

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